高村光太郎『当然事』朗読mp3

あたりまへな事だから
あたりまへな事をするのだ。
空を見るとせいせいするから
崖へ出て空を見るのだ。

高村光太郎『樹下の二人』朗読mp3

――みちのくの安達が原の二本松松の根かたに人立てる見ゆ――

あれが阿多多羅山、
あの光るのが阿武隈川。

かうやつて言葉すくなに坐つてゐると、

高村光太郎『へんな貧』朗読mp3
ドコモ・Sバンク→12

この男の貧はへんな貧だ。
有る時は第一等の料理をくらひ、
無い時は青菜に芋粥。
取れる腕はありながらさつぱり取れず、

高村光太郎『メトロポオル』朗読mp3

智恵子が憧れてゐた深い自然の真只中に
運命の曲折はわたくしを叩きこんだ。
運命は生きた智恵子を都会に殺し、
都会の子であるわたくしをここに置く。

高村光太郎『白熊』朗読mp3

ザラメのやうな雪の残つてゐる吹きさらしのブロンクス パアクに、
彼は日本人(ジヤツプ)らしいオシのやうな顔をして
せつかくの日曜を白熊の檻の前に立つてゐる。

高村光太郎『終戦』朗読mp3
ドコモ・Sバンク→123

すつかりきれいにアトリエが焼けて、
私は奥州花巻に来た。
そこであのラヂオをきいた。

高村光太郎『親不孝』朗読mp3
ドコモ・Sバンク→12

狭くるしい檻のやうに神戸が見えた。
フジヤマは美しかつたが小さかつた。
むやみに喜ぶ父と母とを前にして
私は心であやまつた。

高村光太郎『下駄』朗読mp3
ドコモ・Sバンク→1

地面と敷居と塩せんべいの箱とだけが見える。
せまい往来でとまつた電車の窓から見ると、
何といふみそぼらしい汚らしいせんべ屋だが、
その敷居の前に脱ぎ捨てた下駄が三足。

高村光太郎『感謝』朗読mp3
ドコモ・Sバンク→1

ありがたう、フランス
わけのわかる心といふものが
どんなに人類を明るくするか

高村光太郎『雪白く積めり』朗読mp3
ドコモ・Sバンク→12

雪白く積めり。
雪林間の路をうづめて平らかなり。
ふめば膝を没して更にふかく
その雪うすら日をあびて燐光を発す。

PODFEED
Copyright(C) 高村光太郎 朗読 All Rights Reserved